大きな絵と小さな音楽

絵,音楽,ことば

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

田畑を焼く煙/空気が棘棘しくなり/手袋が欲しくなる/しかし/心は晴れやか/なんとなれば....

♦もうすぐ新しいスタッフが来る/やがて机がひとつ埋まり/そして学生たちを迎え/部屋がいっぱいになる

♦研究費を申請する/神さま仏さま/八百万の神に祈りつつ/確定ボタンを押す/この国にはたくさん有り難い存在がいる

◆研究室に本棚がきて/やっと床に置いた本がなくなった/かっこうよい本を前面にだそうなど姑息な作業はまた暇な時に ◆空を白黒で撮ると/嵐が丘のよう

この大学の周りの植生にセイタカアワダチソウがある/昔は大人伸長程度に高く育っていたが/近年は腰程度まで頼りなげに群生している/人の一生間でも/植物の攻防をみることができる

◆スーツで登校/大事な出来事があるときにスーツを着ている/次に着るのはいつになるか 「ぼくは上陸している」スティーヴン・ジェイ・グールド 原題「I HAVE LANDED」の訳し方として邦題はすばらしい/グールドの眼差しの暖かさが よく感じられるもの

◆今週ずっと/明日が来るのを/待っていた/その明日が来る ◆紅葉を見にお寺に行くと/まだ早いようで/木々は瑞々しい

毎日のように来客がある/交通が不便なのが申し訳ない

毎日/登校する道を最適化している/だんだんと/安全で近い道が分かってきた

研究プロポーザル/書いている/新しい研究員が着任する日を待ち望む

やたら 蝿が煩い/どこからやって来るのか不思議であったが/彼奴らは植木鉢から/ぴょんぴょんと/生まれてきていたのであった/その蠢くさま/おぞましき故/ここには書けない 必要なのは,真実ではなく正義「その女アレックス」ピエール・ルメートル

街を歩くとハローウィーン一色/たくさんのカボチャが不敵な笑みを讃えている/お好み焼きに食べにいくと/お菓子をもらえた あゝ麗はしい距離 常に遠のいてゆく風景 吉田一穂「海の聖母」 研究プロポーザルで四苦八苦している合間に オアシスのような詩作品

オーダーしたスーツとシャツをとりにいく

博士研究員の公募締め切り/科研費申請/研究室に蝿大発生

◎登校時/あやうく/立派な蟷螂や飛蝗を引きそうになり/その度に/ハンドルをきる ◎教授会にて着任の挨拶 ◎ラジオで聞いた「だれでもできることをするのは二流・自分だけができることをするのが一流/だれでもできることを最初にするのが超一流」

お客さんが増えてきた/かつてのラボは/交通の便もよかったからか/平日も休日も/来客が多かった/ここも/いつかそうなるのだろうか

部屋に観葉植物をいれた/すると/数日もしない間にぽろぽろと葉が落ち/床には葉が散乱する有様/やがて/あれほどあった葉っぱも落ち/ほとんど枝だけの/丸坊主になってしまった

肌寒いので/今年初めての暖房をつけた/暖房とはこういう感じのものだったか/温かい空気が出てきて/空気の粒子が大きくなる/驚く

ひさしく英語をつかっていない

スポーツ・ジムで/上半身を中心に鍛えている/時々すごい筋肉の人がきて/羨望の眼差しを送る/ここでは/筋肉は服飾であるかのようだ/日常生活に使うこともない大きな筋肉こそ/文化なのだ/不要が文化なのだ/なのだ

観葉植物に液肥をいれる/その翌日/登校すると/なんということ/悪臭につつまれ/蝿がぶんぶんと飛翔している

震えている薄の穂/自転車のパンクをなおす/傷んだチューブも交換する/バルブも変える/タイヤもまっさらに/ブレーキを調整する/新しい計算機が届く/モニタを新しくする/来客がある/新しいラボにも/時々来客がくるようになってきた

さっきから/外から/バシンバシンと不思議な音がするので/窓を眺めると/手のひらほどもある巨大な蛾が/硝子に突進を繰り返している/なんたるホラー映画的状況

数カ月前まで自分のラボであった居室に立ち寄る/ネームプレートは取り外され/まっさらとなっていた/まだ/電光掲示板には/まだ/ラボ名が 残っている

ハイホー! 本棚が到着し/書籍をポイポイと巨大な本棚へ投げつける/数時間後/研究室を埋め尽くしたダンボールがなくなり/直立する書架群/慌てて並べたので/よい本 わるい本 隣同士になって 気持ち悪いが/とりあえず/本がならんだ/息を吸う/息を吐く